骨盤を正しい位置に戻す!寝ながらできる簡単ストレッチで歪みを解消
腰痛や肩こり、ぽっこりお腹といった身体の不調やスタイルの崩れは、骨盤の歪みが原因かもしれません。
骨盤は身体の土台となる重要な部分であり、ここが歪むと全身に影響が及びます。
この記事では、運動が苦手な方や忙しい方でも、就寝前や起床後に寝ながらできる簡単なストレッチを紹介します。
毎日の習慣にしやすい骨盤を正しい位置に戻す方法を実践し、身体の不調を根本から見直していきましょう。
なぜ骨盤は歪むの?日常生活に潜む3つの原因
骨盤の歪みは、特別なことが原因で起こるわけではなく、多くは無意識に行っている日常生活の些細な癖の積み重ねによって生じます。
例えば、いつも同じ側で脚を組む、片足に重心をかけて立つ、頬杖をつくといった習慣は、身体の左右のバランスを崩し、骨盤を歪ませる一因となります。
特に長時間のデスクワークにおける座り方や、スマートフォンを操作する際の姿勢は、骨盤の傾きに大きく影響を与えます。
骨盤の歪みが引き起こす身体の不調サイン
骨盤は身体の土台として上半身と下半身をつないでおり、その歪みは全身に様々な不調をもたらします。
代表的なものとして、腰痛や肩こり、頭痛、股関節痛などが挙げられます。
また、骨盤が開くことで内臓が下垂し、ぽっこりお腹や便秘の原因になることもあります。
血行不良を引き起こし、冷えやむくみ、代謝の低下による痩せにくさを感じるケースも少なくありません。
整体やマッサージで一時的に楽になっても不調がぶり返す場合、骨盤の歪みが根本的な原因となっている可能性があります。
寝ながら骨盤を正しい位置へ!おすすめ簡単ストレッチ5選
身体の歪みを整えるためには、継続的なケアが重要です。
ここでは、ベッドや布団の上で寝ながら行える、骨盤を正しい位置に戻す方法として効果的なストレッチを5つ紹介します。
激しい運動ではないため、体力に自信がない方でも気軽に始められます。
ヨガの要素を取り入れた動きもあり、リラックスしながら骨盤周りの筋肉をほぐし、整えることができます。
就寝前や起床後のリラックスタイムにぜひ取り入れてみてください。
【基本】仰向けで膝を左右に倒すストレッチ
このストレッチは、骨盤周りの筋肉を手軽にほぐすことができる基本的な動きです。
まず、仰向けに寝て両膝を立て、足は腰幅程度に開きます。
両腕はリラックスして体の横に置くか、左右に広げてください。
次に、息を吐きながら両膝をそろえたまま、ゆっくりと右側へ倒します。
この時、左の肩が床から浮かないように意識するのがポイントです。
数秒キープしたら、息を吸いながら膝を中央に戻し、今度は反対側へ倒します。
この左右の動きを繰り返すことで、腰回りや背中の筋肉の緊張が和らぎ、骨盤のバランスを整える助けになります。
【お尻を引き締め】寝たままできるブリッジ運動
ブリッジ運動は、骨盤を支える重要な筋肉であるお尻の大臀筋や、背骨を支える脊柱起立筋を鍛えるのに効果的なストレッチです。
仰向けに寝て両膝を90度に曲げ、足は腰幅に開いて足裏全体を床につけます。
両手は体の横に置き、手のひらは床に向けましょう。
息を吐きながら、お尻の筋肉を意識してゆっくりと持ち上げ、肩から膝までが一直線になる姿勢で数秒間キープします。
この時、腰を反らしすぎないように注意が必要です。
その後、息を吸いながら背骨を一つずつ床につけるようなイメージでゆっくりと下ろします。
この運動はヒップアップにも繋がります。
【腰回りをほぐす】骨盤ねじりストレッチ
骨盤ねじりストレッチは、腰回りから背中、お尻にかけての筋肉を心地よく伸ばし、特に腰痛の緩和に役立ちます。
仰向けに寝た状態から、まず右膝を両手で抱えて胸に引き寄せます。
次に、左手で右膝の外側を持ち、息を吐きながら体を左側へねじるように膝を倒していきましょう。
この時、顔は膝と反対の右側を向き、右肩が床から離れないように意識します。
右のお尻や腰の伸びを感じながら、深い呼吸で20~30秒キープしてください。
ゆっくりと元の姿勢に戻り、反対側も同様に行います。
無理にねじらず、気持ちの良い範囲で伸ばすことが重要です。
【股関節の柔軟性アップ】お尻の筋肉を伸ばすストレッチ
このストレッチは、ヨガの「針の穴のポーズ」としても知られ、お尻の深層部にある梨状筋を効果的に伸ばせます。
股関節の柔軟性を高め、腰痛や坐骨神経痛の予防に繋がります。
まず、仰向けに寝て両膝を立てます。
次に、右足首を左膝の上に乗せ、右膝を外側に開いて数字の「4」の形を作りましょう。
そして、左足の太ももの裏を両手で持ち、ゆっくりと胸の方へ引き寄せます。
右のお尻が心地よく伸びているのを感じながら、深い呼吸と共に20~30秒キープしてください。
終わったら脚を入れ替えて、反対側も同様に行います。
【内ももに効く】脚パカストレッチ
脚パカストレッチは、骨盤の安定に重要な内ももの筋肉(内転筋)を鍛える運動です。
仰向けになり、両脚をそろえて天井方向へまっすぐ上げます。
この時、腰が反らないようにお腹に力を入れ、手は体の横かお尻の下に置くと安定します。
息を吐きながら、無理のない範囲でゆっくりと両脚を左右に開いていきましょう。
内ももの伸びを感じたら、今度は息を吸いながらゆっくりと元の位置に脚を閉じます。
この開閉動作を繰り返します。
反動を使わず、筋肉を意識しながらコントロールすることがポイントで、O脚の改善や下半身の引き締めにも効果が期待されます。
ストレッチ効果を最大限に高めるための3つのポイント
骨盤矯正ストレッチをより効果的かつ安全に行うためには、いくつかの大切なポイントがあります。
ただ単にポーズを真似るだけでなく、これから紹介する3つの点を意識することで、筋肉の弛緩を促し、怪我のリスクを減らすことができます。
これらのポイントを実践することで、ストレッチの効果を最大限に引き出し、心身ともにリラックスした状態でのケアが可能になります。
日々のストレッチに取り入れて、質の高いセルフケアを目指しましょう。
呼吸を止めずにリラックスして行う
ストレッチを行う際、呼吸は非常に重要な役割を果たします。
痛みやきつさを感じると、無意識に呼吸を止めてしまいがちですが、これでは筋肉が緊張してしまい、効果が半減してしまいます。
ヨガなどでも基本とされるように、常に深くゆっくりとした呼吸を意識することが大切です。
特に、筋肉を伸ばす際には、ゆっくりと息を吐くことを心掛けてください。
息を吐くと副交感神経が優位になり、心身がリラックス状態になるため、筋肉が自然と伸びやすくなります。
ストレッチ中は鼻から吸って口から吐くなど、自分なりの楽な呼吸法を見つけて実践しましょう。
痛みを感じたら無理せず中止する
ストレッチは「痛いけれど気持ちいい」と感じる範囲で行うのが基本です。
もし、ポーズの途中で鋭い痛みやしびれ、違和感を覚えた場合は、決して無理をせずにすぐに動きを中止してください。
痛みは、身体が「それ以上伸ばすと危険だ」と発しているサインです。
その信号を無視して無理に続けると、筋肉繊維や関節、靭帯などを傷つけてしまう可能性があります。
特に、普段運動をしていない方や身体が硬い方は、自分の体の声に耳を傾け、可動域を超えないように慎重に行うことが、安全にストレッチを続けるための鍵となります。
毎日少しずつでも継続することが大切
骨盤の歪みは、長年にわたる生活習慣の積み重ねによって生じます。
そのため、一度や二度のストレッチで完全に元の状態に戻るわけではありません。
最も重要なのは、短時間でも良いので毎日コツコツと継続することです。
例えば、「寝る前の5分間だけ」と決めて、それを生活の一部として習慣化するのがおすすめです。
毎日続けることで、凝り固まった筋肉が徐々にほぐれ、骨盤が正しい位置で安定しやすくなります。
大きな成果を急ぐのではなく、日々の小さな積み重ねが良い状態を維持する力になります。
普段の生活で意識したい骨盤の歪みを防ぐ習慣
せっかくストレッチで骨盤の状態を整えても、日中の生活習慣が原因で再び歪んでしまっては意味がありません。
歪みの再発を防ぎ、良い状態をキープするためには、ストレッチと並行して普段の過ごし方を見直すことが不可欠です。
ここでは、日常生活の中で特に意識したい、骨盤を正しい位置に保つための習慣を紹介します。
特に多くの時間を費やす座り方や立ち方から改善していくことが、根本的な解決への近道です。
正しい座り方でデスクワークの負担を軽減する
デスクワークで長時間座る際は、正しい座り方を意識することが骨盤の歪み防止に繋がります。
まず、椅子に深く腰掛け、骨盤を立てるように意識します。
この時、お尻の下にある硬い骨、坐骨が座面に均等に当たるように座るのがポイントです。
背筋を伸ばし、膝の角度は90度、足裏全体がしっかりと床につく状態が理想的です。
脚を組む、背中を丸める、浅く腰掛けて背もたれに寄りかかるなどの姿勢は、骨盤の傾きやねじれの原因となるため避けましょう。
定期的に立ち上がって身体を動かし、同じ姿勢を続けない工夫も大切です。
立ち姿勢を見直して重心を意識する
無意識のうちに片足に体重をかけて立つ「休め」の姿勢は、骨盤の左右の高さに差を生じさせ、歪みの原因となります。
正しい立ち姿勢の基本は、両足に均等に体重を乗せることです。
足は肩幅程度に開き、つま先はまっすぐ前に向けましょう。
下腹部に軽く力を入れておへそを引き上げるように意識し、頭のてっぺんから一本の糸で真上に吊られているようなイメージを持つと、自然と背筋が伸びます。
これが骨盤を正しい位置に戻す方法の基本です。
時々、鏡で自分の立ち姿をチェックし、左右の肩の高さや重心の偏りがないかを確認する習慣をつけると良いでしょう。
就寝時に膝の下へタオルを入れて腰の負担を減らす
仰向けで寝たときに腰と布団の間に隙間ができてしまう、いわゆる「反り腰」の人は、睡眠中に腰へ負担がかかりやすい状態です。
この負担を軽減し、骨盤を安定させる簡単な方法として、膝の下に丸めたタオルやクッションを入れることが挙げられます。
膝を軽く曲げた状態にすることで、腰の過度な反りが緩和され、骨盤が自然な傾きを保ちやすくなります。
これにより、腰回りの筋肉の緊張が和らぎ、よりリラックスして眠ることができます。
一方で、腰に大きな負担をかける可能性のあるうつ伏せでの睡眠は、できるだけ避けることが推奨されます。
まとめ
骨盤の歪みは、日々の無意識な癖から生じ、腰痛やスタイルの崩れなど様々な不調の原因となります。
この記事で紹介した寝ながらできる簡単なストレッチは、運動が苦手な方でも毎日の生活に取り入れやすく、骨盤周りの筋肉をほぐし、バランスを整えるのに役立ちます。
ストレッチの効果を最大限に引き出すためには、呼吸を意識し、無理のない範囲で継続することが重要です。
また、ストレッチと併せて、正しい座り方や立ち方を意識するなど、生活習慣そのものを見直すことが根本的な改善に繋がります。
もし痛みが強い場合やセルフケアで改善しない場合は、我慢せずに整体などの専門家に相談することも検討してください。
髙下葉月 【資格】 【経歴】 【SNS】この記事の監修者

大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/)
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/






