完母の産後生理はいつから?再開の目安や兆候、完ミとの違い

出産という大仕事を終えた後、多くの女性が気になるのが体の変化、特に生理再開の時期です。
育児スタイルによって再開時期は異なり、特に完全母乳(完母)で育てている場合、生理の再開が遅くなる傾向にあります。
この記事では、完母の場合の産後の生理はいつから始まるのか、その平均的な時期や再開のメカニズム、そして再開前に見られるサインについて詳しく解説します。
完母だと産後の生理再開は遅いの?平均的な時期を解説
完全母乳で育児をしている場合、産後の生理再開はミルクや混合で育てる場合と比較して遅くなるのが一般的です。
これは授乳中に分泌されるホルモンが影響しているためで、決して異常なことではありません。
ここでは、完母の場合の平均的な再開時期と、ミルクや混合育児の場合との違いについて具体的に見ていきましょう。
個人差が大きいことを念頭に置き、あくまで目安として参考にしてください。
完母(完全母乳)の場合、生理再開は産後6ヶ月~1年が目安
完全母乳育児の場合、産後の生理再開は平均して産後6ヶ月~1年頃が目安とされています。
早い方では産後4ヶ月頃から、遅い方では1年以上かかることもあり、個人差が非常に大きいのが特徴です。
特に離乳食が始まり授乳回数が減ってくる産後8ヶ月前後に再開するケースが多く見られます。
赤ちゃんの飲む量や授乳頻度、夜間の授乳の有無などがホルモンバランスに影響し、生理再開の時期を左右する要因となります。
そのため、同じ完母でも、再開時期にはばらつきが出ます。
完ミ・混合育児と比べると生理再開は遅くなる傾向にある
完全ミルク(完ミ)や混合育児の場合、完母に比べて生理再開は早い傾向にあります。
完ミの場合、早い人では産後1ヶ月~3ヶ月ほどで生理が戻ることがあります。
平均的には産後2ヶ月や産後3ヶ月で再開する方が多いです。
混合育児の場合は、母乳とミルクの割合によって時期が変動しますが、母乳を与える頻度が少ないほど再開は早まります。
これは、授乳による排卵抑制ホルモンの分泌が少なくなるためです。
このように、育児方法によって生理再開のタイミングは大きく異なります。
完母で産後の生理が来ないのはなぜ?授乳中のホルモンが影響
完母で産後の生理がなかなか来ないのは、授乳中に分泌される「プロラクチン」というホルモンが大きく関係しています。
プロラクチンは、母乳の生成を促す重要な役割を担う一方で、卵巣の働きを抑制し、排卵を止める作用も持っています。
赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によってプロラクチンの分泌が活発になるため、授乳頻度が高い完母育児中は血中濃度が高い状態が続きます。
この結果、排卵が起こらず、生理も来ない「授乳性無月経」という状態になるのです。
そろそろかも?産後の生理が再開する前にみられる3つのサイン
長らく止まっていた生理がいつ再開するのか、気になる方も多いでしょう。
生理が始まる前には、体が妊娠前の状態に戻ろうとする過程で、いくつかのサインが現れることがあります。
これらの兆候は、排卵が近づいているサインでもあります。
もちろん個人差があり、まったく前触れなく突然生理が始まる人もいますが、代表的な3つのサインを知っておくことで、心の準備やナプキンの用意などができ、落ち着いて対応できます。
おりものの量や状態が妊娠前のように変化する
生理再開のサインとして、おりものの変化が挙げられます。
排卵が近づくと、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が活発になり、その影響でおりものの量が増加します。
状態も変化し、水っぽくなったり、卵の白身のようにドロッと伸びるようなテクスチャーになったりします。
これは妊娠前にも排卵期に見られた変化と同じです。
産後しばらくはほとんどなかったおりものが、量や性状において妊娠前のような状態に戻ってきたら、排卵が再開し、その約2週間後に生理が来る可能性があると考えられます。
下腹部痛や腰痛など生理前のような症状が出る
生理再開が近づくと、妊娠前の月経前症候群(PMS)に似た身体的な不調を感じることがあります。具体的には、下腹部にチクチクとした痛みや鈍痛を感じたり、腰が重く感じられたり、頭痛や胸の張りといった症状です。
これらの症状は、排卵の再開に伴ってホルモンバランスが変動することによって引き起こされます。久しぶりの感覚に戸惑うかもしれませんが、生理前のサインである可能性を考えておくとよいでしょう。ただし、痛みが強い場合や続く場合は他の原因も考えられるため注意が必要です。
イライラや気分の落ち込みといった情緒が不安定になる
身体的なサインだけでなく、精神的な変化も生理再開の兆候となり得ます。
特に理由もないのにイライラしたり、急に悲しくなって涙もろくなったり、気分の落ち込みを感じるなど、情緒が不安定になることがあります。
これもPMSの症状の一つで、女性ホルモンの揺らぎが自律神経に影響を与えることで起こります。
育児による疲れや睡眠不足と重なって、症状を強く感じてしまうことも少なくありません。
心当たりがある場合は、生理が近いのかもしれないと捉え、意識的に休息をとるなど自分を労わることが大切です。
再開した産後の生理はどうなる?妊娠前との違いをチェック
待ち望んでいた、あるいは少し憂鬱に感じていた生理が再開したとき、その状態が妊娠前と異なっていることに驚くかもしれません。
産後の生理は、周期、経血量、生理痛の程度など、さまざまな面で変化が見られることがよくあります。
これは、出産によって体が大きく変化し、ホルモンバランスもまだ不安定な状態にあるためです。
ここでは、再開後の生理にどのような変化が起こりやすいのか、主な3つの点について確認していきます。
生理周期が乱れやすく不規則になることがある
産後に再開した生理は、しばらくの間、周期が不安定になることが珍しくありません。
妊娠前は規則的だった人でも、再開後は25日周期になったり40日周期になったりと、月によってばらつきが出やすいです。
これは、排卵機能がまだ完全に回復しておらず、ホルモンバランスが整うまでに時間がかかるためです。
特に授乳を続けている間は、プロラクチンの影響で排卵が不規則になりがちです。
通常は体の回復とともに数ヶ月から半年ほどで徐々に安定してきますが、焦らず様子を見ることが必要です。
経血の量が以前より増えたり減ったりと変化しやすい
経血の量も、妊娠前と比べて変化しやすいポイントの一つです。
再開後すぐの生理では、子宮内膜が十分に厚くなっていないために量が少なかったり、逆に排卵がスムーズに行われず内膜が厚くなりすぎて量が多くなったりすることがあります。
レバーのような塊が出たり、ナプキンが1時間もたなかったりするほどの大量出血が続く場合は、婦人科への相談が必要です。
通常、数回の生理を経てホルモンバランスが整ってくると、経血の量も安定してくることがほとんどです。
生理痛が軽くなる、または重くなるケースもある
出産を経て、生理痛の程度が変わることもよく知られています。
以前は生理痛がひどかった人が、出産後は痛みが和らいだというケースがあります。
これは、出産によって子宮の入り口が広がり、経血がスムーズに排出されるようになることが一因と考えられています。
一方で、帝王切開の傷や骨盤の歪み、あるいは子宮内膜症などが原因で、以前よりも生理痛が重くなる人もいます。
痛みが日常生活に支障をきたすほどつらい場合は、我慢せずに婦人科を受診しましょう。
要注意!生理が来ていなくても排卵している可能性と妊娠リスク
産後の生理に関して最も注意すべき点の一つが、妊娠の可能性です。
生理は「排卵が起こった後に、妊娠しなかった場合に子宮内膜が剥がれ落ちて起こる現象」です。
つまり、体のメカニズムとしては「排卵が先で、生理が後」になります。
したがって、産後初めての生理が来る前に、最初の排卵が起こっている可能性があります。
このタイミングで避妊をせず性交渉を持つと、気づかないうちに妊娠することがあります。
「授乳中は妊娠しない」という説は確実ではなく、避妊をしなければ年子を妊娠するリスクもあるため注意が必要です。
産後1年半以上たっても生理が来ない場合は婦人科へ相談を
完母の場合、生理の再開が遅れるのは自然なことですが、一定の期間を過ぎても再開しない場合は注意が必要です。
一つの目安として、産後1年半を過ぎても一度も生理が来ない場合は、婦人科への相談を検討しましょう。
また、卒乳してから3ヶ月以上経過しても生理が再開しない場合も、受診が推奨されます。
背景に、ホルモン異常(高プロラクチン血症)や甲状腺の病気などが隠れている可能性もゼロではありません。
専門医に相談し、必要であれば検査を受けることで、安心して育児に専念できます。
完母の産後生理に関するよくある質問
産後の生理再開については、個人差が大きいため、さまざまな疑問や不安がつきものです。
特に完全母乳で育児をしていると、情報が少なく戸惑うこともあるかもしれません。
ここでは、完母育児中のママたちから特によく寄せられる質問を3つ取り上げ、簡潔にお答えします。
多くの人が抱える共通の疑問を解消し、少しでも不安を和らげるための参考にしてください。
Q1.卒乳したらすぐに生理は再開しますか?
卒乳後すぐに生理が再開するとは限りません。
個人差が大きく、卒乳から1〜3ヶ月後に再開するのが一般的です。
卒乳すると排卵を抑制していたホルモンの分泌が減るため再開しやすくなりますが、体の回復ペースによるため焦らず様子を見ましょう。
Q2.生理が再開すると母乳の量や質に影響はありますか?
一時的に母乳の分泌量が減ったり、味が変化したりすることがあります。
これは生理周期に伴うホルモンバランスの変化が原因で、多くの場合は一時的なものです。
赤ちゃんが嫌がらずに飲んでくれるのであれば、授乳を続けて問題ありません。
Q3.赤い出血が悪露なのか生理なのか見分ける方法はありますか?
産後1ヶ月頃までに終わるのが悪露で、その後しばらく期間が空いてから起こるのが生理です。
悪露は徐々に色が薄くなりますが、生理は鮮血で始まり数日間で終わります。
時期や色、量で見分けるのが一般的ですが、判断に迷う場合は婦人科に相談してください。
まとめ
完全母乳(完母)で育児をしている場合、産後の生理再開の目安は産後6ヶ月から1年頃ですが、個人差が非常に大きいのが特徴です。
再開が遅くなるのは、母乳を作るプロラクチンというホルモンが排卵を抑制するためです。
再開前には、おりものの変化や下腹部痛といった兆候が見られることがあります。
注意点として、生理が再開する前に排卵が起こるため、妊娠を望まない場合は避妊が必要です。
再開後の生理は周期や量が不安定になりやすいですが、徐々に落ち着いてきます。
卒乳後3ヶ月や産後1年半を過ぎても再開しない場合は、一度婦人科へ相談することを検討しましょう。
髙下葉月 【資格】 【経歴】 【SNS】この記事の監修者

大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/)
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/






