妊娠中期のウォーキング目安|効果的な時間や頻度と安全な注意点

妊娠中期のウォーキング目安|効果的な時間や頻度と安全な注意点

安定期とも呼ばれる妊娠中期は、つわりが落ち着き体調が安定してくる妊婦さんが多い時期です。
この時期の適度な運動として、ウォーキングは多くの効果が期待できます。
しかし、どれくらい歩けば良いのか、いつから始めていいのか気になる方もいるでしょう。

この記事では、妊娠中期のウォーキングについて、効果的な時間や頻度の目安、安全に楽しむための注意点を解説します。

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妊娠中期のウォーキングで得られる4つのメリット

妊娠中期のウォーキングには、妊婦さんの心と体に良い効果が数多く期待できます。
適度な有酸素運動は、運動不足の解消だけでなく、出産や育児に向けた準備にもつながります。
具体的には、ストレスの解消、体重コントロール、マイナートラブルの軽減、そして体力向上といったメリットが挙げられます。

自分の体調と相談しながら、無理のない範囲で生活に取り入れることが推奨されます。

①ストレス解消と心身のリフレッシュにつながる

ウォーキングには、心身をリフレッシュさせる効果があります。
屋外の新鮮な空気を吸い、太陽の光を浴びながら景色を楽しむことで、妊娠中の不安や気分の落ち込みが和らぎます。
リズミカルな運動は、精神を安定させる働きを持つセロトニンの分泌を促すともいわれており、ホルモンバランスの変化による気分の浮き沈みを穏やかにする助けとなるでしょう。

②体重の急激な増加をコントロールしやすくなる

つわりが終わり食欲が増す妊娠中期は、体重が増えやすい時期でもあります。
ウォーキングは、急激な体重増加をコントロールするのに効果的です。
適度な運動でカロリーを消費することにより、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスク管理にもつながります。

体重管理は、母子の健康を維持するために重要であり、ウォーキングはその一助となります。

③腰痛やむくみといったマイナートラブルの軽減

ウォーキングによって全身の血行が促進されると、妊娠中に起こりがちなマイナートラブルの軽減に効果があります。
例えば、大きくなるお腹を支えることによる腰痛や、血液循環の滞りからくる足のむくみや便秘などが挙げられます。

筋肉を適度に動かすことで、これらの不快な症状が和らぎ、より快適なマタニティライフを送ることにつながります。

④出産や産後の育児に向けた体力づくり

出産は、長時間にわたることもあるため、想像以上に体力と持久力を必要とします。
ウォーキングを継続することで、出産に向けた基礎体力が向上する効果が期待できます。
また、産後は赤ちゃんのお世話で休む時間が限られるため、妊娠中から体力をつけておくことは、産後のスムーズな回復と育児のために非常に役立ちます。

定期的な運動習慣は、安産だけでなく、その後の生活も見据えた準備といえます。

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【初心者向け】妊娠中期のウォーキング、どれくらいが目安?

【初心者向け】妊娠中期のウォーキング、どれくらいが目安?これまで運動習慣がなかった方も、妊娠中期からウォーキングを始める場合は、どれくらいのペースで歩けば良いか戸惑うかもしれません。
大切なのは、最初から頑張りすぎないことです。
毎日必ず歩く必要はなく、自分の体調を最優先に考え、心地よいと感じる範囲で始めるのが長続きの秘訣です。

具体的な時間や頻度、ペースの目安を参考に、無理のない計画を立てましょう。

1回あたりのウォーキング時間は20分~30分から始める

ウォーキングを始める際は、まず1回あたり20分から30分程度の短い時間からスタートしましょう。
体力に自信がない場合は、15分程度でも問題ありません。
体が慣れてきたら、徐々に時間を延ばし、体調が良ければ1時間以内を目安にします。

どれくらいの時間が適切かは個人差があるため、少しでも疲れを感じたら無理せず切り上げる判断が重要です。

週に3~4回を目安に無理のない頻度で行う

ウォーキングの頻度は、可能であれば毎日行うことが理想的とされています。始めたばかりの頃は、無理のない範囲で週に3~5回から始め、徐々に頻度を増やしていくのが良いでしょう。毎日行うことで、ダイエット効果やストレス解消など、様々な効果が期待できます。体調が良い日に実施し、雨の日や気分が乗らない日は、無理せず休息をとることも大切です。

「続けなければ」と義務に感じるとストレスになるため、自分のペースで楽しみながら取り組むことが、結果的に継続につながります。

息が上がらない「おしゃべりできる」ペースを意識する

ウォーキングの運動強度は、息が上がらず、隣の人と笑顔でおしゃべりができる程度が最適です。
少し汗ばむくらいがちょうど良いペースといえるでしょう。
どれくらいの速さが良いか分からない場合は、心拍数を目安にするのも一つの方法ですが、主観的な感覚を大切にするのが簡単です。

きついと感じるペースは体に負担をかけてしまうため避けましょう。

歩数は1日3,000~5,000歩を目標にする

歩数で健康管理を行う場合、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2023」によると、健康を維持するためには1日あたり8,000歩以上、生活習慣病の予防のためには8,000歩から10,000歩程度が推奨されています。また、65歳以上の方でも1日6,000歩以上の歩行が推奨されているため、これらの目標を参考にすると良いでしょう。これは、普段の生活での歩数に加えて、ウォーキングで少しプラスするイメージです。スマートフォンのアプリや歩数計を活用すると、目標を立てやすくモチベーション維持にも役立ちます。

ただし、歩数にこだわりすぎず、どれくらい歩けたかよりも体調を優先することが大切です。

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安全にウォーキングを始めるための4つの準備と確認事項

妊娠中のウォーキングは、妊婦さんとお腹の赤ちゃんの安全を第一に考える必要があります。
体調が安定する妊娠中期に入り、運動を始めたいと思っても、自己判断でスタートするのは禁物です。

いつから始めるのが適切かを含め、必ず事前に専門家の許可を得ましょう。
また、快適で安全なウォーキングのために、服装や持ち物など、いくつかの準備と確認をしておきましょう。

始める前に必ず主治医から運動の許可をもらう

ウォーキングを始める前には、必ず妊婦健診の際に主治医や助産師に相談し、運動の許可を得てください。
妊娠経過が順調であっても、個々の健康状態によっては運動が推奨されないケースもあります。
いつから運動を始めて良いか、どの程度の運動なら問題ないか、専門的な視点からアドバイスをもらうことが、安全なスタートの第一歩です。

足への負担が少ないクッション性の高い靴を用意する

体重が増加する妊婦さんは、足や膝への負担が大きくなりがちです。
ウォーキングの際は、衝撃を吸収してくれるクッション性の高いスニーカーを選びましょう。
かかとのないフラットな靴で、滑りにくいものを選ぶことも転倒防止につながります。

履き慣れた歩きやすい靴を用意することで、安全かつ快適にウォーキングを楽しめます。

転倒リスクの低い、平坦で歩き慣れたコースを選ぶ

妊婦さんはお腹が大きくなるにつれて重心が変化し、バランスを崩しやすくなります。
転倒のリスクを避けるため、ウォーキングコースは、なるべく平坦で段差の少ない道を選びましょう。
自宅近くの公園や、整備された遊歩道など、歩き慣れていて安全な場所がおすすめです。

人通りが全くない場所より、万が一の際に助けを求めやすい場所を選ぶとより安心です。

母子手帳・保険証・飲み物は忘れずに携帯する

ウォーキングに出かける際は、万が一の事態に備えて、健康保険証を必ず携帯しましょう。急に体調が悪くなった場合でも、医療機関でのスムーズな対応につながります。

また、脱水症状を防ぐための飲み物も必須です。これらに加え、スマートフォンや小銭も持っておくと、緊急時の連絡や休憩に役立ちます。

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ウォーキング中に気をつけたい5つの注意点

ウォーキング中に気をつけたい5つの注意点安全に準備を整えてウォーキングを始めた後も、実践中に気をつけたい点がいくつかあります。
妊婦さんの体は非常にデリケートであり、日によって体調も変化します。
運動中は常に自身の体の声に耳を傾け、決して無理をしないことが最も重要です。

ここでは、ウォーキング中に特に意識しておきたい注意点を紹介します。

お腹の張りや痛みを感じたらすぐに休憩する

ウォーキング中にお腹が張ったり、痛みを感じたりした場合は、無理をせずすぐに運動を中断し、ベンチなどに座って休みましょう。
これは、体が休息を求めているサインです。
しばらく休んでも張りが収まらない、または痛みが続く場合は、その日のウォーキングは中止して帰宅し、必要であればかかりつけの産院に連絡してください。

妊婦さんにとってお腹の張りは特に注意すべき症状です。

喉が渇く前にこまめな水分補給を心がける

妊娠中は血液量が増加し、代謝も活発になるため、普段以上に水分が必要となります。
運動中は汗をかくため、脱水症状を起こしやすくなります。
喉が渇いたと感じる前に、こまめに水分を補給することを意識しましょう。

持ち歩く飲み物は、水やお茶など糖分の含まれていないものがおすすめです。
妊婦さんは熱中症のリスクも高いため、水分補給は非常に重要です。

夏場は日中の暑い時間帯を避けて熱中症を予防する

特に夏場のウォーキングは、熱中症に十分な注意が必要です。
妊婦さんは体温が高めであり、熱がこもりやすいため、気温が高い日中の時間帯(午前10時~午後2時頃)は避けましょう。
比較的涼しい早朝や夕方に行うのがおすすめです。

帽子をかぶる、日傘をさす、通気性の良い服を着るなどの対策も併せて行い、体への負担を減らしましょう。

コースの途中にトイレがあるか事前に確認しておく

妊娠中期以降は、大きくなった子宮が膀胱を圧迫するため、トイレが近くなる妊婦さんが多くなります。
安心してウォーキングを楽しむために、選んだコースの途中に公園や公共施設のトイレがあるか、事前に確認しておくと良いでしょう。
トイレの場所を把握しておくだけで、精神的な安心感が大きく異なります。

万が一に備え、家族に行き先や時間を伝えておく

特に一人でウォーキングに出かける際は、万が一の事態に備え、家族に行き先、出発時間、帰宅予定時間などを伝えておくと安心です。
もし予定時間を過ぎても連絡がない場合に、家族が状況を把握しやすくなります。

スマートフォンのGPS機能をオンにしておくのも良い方法です。
妊婦さん自身の安全管理として、事前の情報共有を心がけましょう。

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こんな症状は要注意!ウォーキングを中止すべきサイン

ウォーキングは多くのメリットがありますが、妊婦さんの体調は変化しやすいため、中止すべきサインを見逃さないことが何よりも重要です。
いつもと違う体の変化を感じた場合は、運動を直ちにやめて安静にする必要があります。

場合によっては、すぐにかかりつけの産院へ連絡が必要なケースもあるため、危険なサインを正しく理解しておきましょう。

いつもと違う強いお腹の張りや痛みがある

ウォーキング中に感じる一時的な生理的な張りとは異なり、休んでも治まらない強い張りや、周期的・持続的な痛みがある場合は注意が必要です。
これは切迫早産の兆候である可能性も考えられます。
すぐにウォーキングを中止し、安静にしても症状が改善しない場合は、速やかにかかりつけの産院に連絡して指示を仰いでください。

性器からの出血や破水(水っぽいおりもの)が見られる

運動中に性器から出血があった場合や、水っぽいおりものが流れ出るような感覚(破水)があった場合は、極めて危険なサインです。
量や色にかかわらず、すぐに運動を中止し、直ちにかかりつけの産院に連絡してください。
自己判断で様子を見ることはせず、専門家の指示に従うことが妊婦さんと赤ちゃんの安全を守るために不可欠です。

めまいやふらつき、激しい動悸がする

ウォーキング中にめまいや立ちくらみ、ふらつきを感じたり、心臓がバクバクするような激しい動悸がしたりした場合は、貧血や血圧の変動が原因かもしれません。
転倒の危険があるため、すぐにその場でしゃがむか、安全な場所に座って休みましょう。

症状が落ち着かない場合は、無理に動かず、近くの人に助けを求めるか、家族に連絡してください。

気分が悪く、体調がすぐれないとき

明確な痛みや症状はなくても、なんとなく気分が悪い、体がだるい、頭が痛いなど、体調がすぐれないと感じるときは、ウォーキングを中止するか、その日は休みましょう。
「運動をしなければ」と無理をする必要は全くありません。

妊婦さん自身の「いつもと違う」という感覚を大切にし、少しでも不安があれば休息を優先する判断が重要です。

まとめ

妊娠中期のウォーキングは、心身のリフレッシュや体重管理など、妊婦さんにとって多くの良い効果をもたらします。
しかし、最も大切なのは母子の安全です。

運動を始める前には必ず主治医の許可を得て、自身の体調と向き合いながら、無理のない範囲で取り組むことが重要です。
今回紹介した目安や注意点を参考に、楽しく安全なマタニティライフを送りましょう。

妊娠中期のウォーキングに関するよくある質問

ここでは、妊娠中期のウォーキングに関して、妊婦さんが抱きやすい疑問とその回答をまとめました。
日々の運動習慣の参考にしてください。

Q1.ウォーキングの「歩きすぎ」の目安はありますか?

明確な時間や距離の基準はありませんが、ウォーキング後に強い疲労を感じたり、お腹の張りが頻繁に起きたりする場合は「歩きすぎ」のサインです。
1回の時間が2時間を超えるなど、長時間の運動は避けましょう。
どれくらいが適切かは個人差が大きいため、翌日に疲れが残らない程度を目安にしてください。

Q2.雨の日など外でウォーキングできない時はどうすればいいですか?

雨の日や体調が優れない日に、無理して毎日ウォーキングを続ける必要はありません。
お休みするのも選択肢の一つです。
もし体を動かしたい場合は、自宅でできるマタニティストレッチやヨガがおすすめです。

また、屋内のショッピングモールなどをゆっくり歩くのも、天候に左右されない良い方法です。

Q3.ウォーキングにおすすめの服装やアイテムはありますか?

吸湿性や速乾性に優れた素材で、体を締め付けない動きやすい服装が基本です。
お腹を支えるサポート機能のあるマタニティ用のレギンスや腹帯を着用すると、体への負担が軽減されます。
また、紫外線対策として帽子やUVカット機能のある羽織もの、急な体調変化に備え糖分補給できる飴なども便利です。


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この記事の監修者

髙下葉月
大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。

【資格】
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー

【経歴】
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任

【SNS】
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/