寝違えの治し方|すぐできる首のストレッチ・ツボとやってはいけない事

寝違えの治し方|すぐできる首のストレッチ・ツボとやってはいけない事

朝起きた瞬間に首に激痛が走り、動かせなくなるつらい寝違え。
一刻も早くこの痛みから解放されたいと思うものです。
この記事では、寝違えた時にすぐできる応急処置として、首を動かさずに痛みを緩和するストレッチや、即効性が期待できるツボ押しを紹介します。

正しい治し方を実践し、つらい症状を和らげましょう。

そもそも寝違えとは?筋肉の炎症が主な原因

寝違えは、正式には「急性疼痛性頸部拘縮」と呼ばれます。
睡眠中に不自然な姿勢が続いたり、体に合わない寝具を使ったりすることで、首や肩周辺の筋肉や靭帯に過度な負担がかかり、筋肉の炎症や軽い肉離れを起こしている状態です。
これにより、首を動かした際に激しい痛みが生じます。

ぎっくり腰で歩けるけど痛い時の対処法|仕事や病院へ行く目安

【応急処置】寝違えた時にすぐできるセルフケア3選

首が痛くて動かせない時でも、その場でできるセルフケアがあります。
首に負担をかけずに痛みを緩和する脇の下のストレッチや、即効性が期待できる特効ツボ、そして何より大切な安静について解説します。
無理のない範囲で試せる応急処置を取り入れ、つらい症状を和らげましょう。

首を動かさず痛みを緩和する「脇の下ストレッチ」

寝違えの際は首を直接動かすのではなく、関連する神経をほぐすことが有効です。
脇の下には首から腕につながる「腋窩神経(えきかしんけい)」が通っており、ここを伸ばすことで首の痛みが緩和されることがあります。
痛い方の腕を90度に上げ、壁や机に手を置きます。

体をゆっくり前に倒し、脇の下から肩甲骨にかけての部分が心地よく伸びるのを感じましょう。
このストレッチは、痛みのない範囲で20秒ほどキープするのがポイントです。

手の甲にある特効ツボ「落枕(らくちん)」を押す

落枕(らくちん)は、その名の通り寝違えに効果的とされるツボです。
場所は手の甲側で、人差し指と中指の骨が交わる付け根の少し手前、手首寄りのくぼみにあります。
反対側の手の親指で、少し痛みを感じるくらいの強さでゆっくりと5秒ほど押し、離す動作を数回繰り返します。

このツボを刺激しながら、ゆっくりと首を動かせる範囲で動かしてみましょう。

痛みを感じない楽な姿勢で安静にする

寝違えは首の筋肉や組織が炎症を起こしている状態なので、まずは安静が第一です。
無理に動かしたり、痛みを我慢したりすると炎症が悪化する可能性があります。
椅子に座る、横になるなど、自分が最も楽だと感じる姿勢を見つけましょう。

クッションや丸めたタオルを首や肩の隙間に挟み、負担を軽減するのも効果的です。

猫背は自力でどのくらいで治る?整体に行く前に知る期間の目安と治し方

寝違えたら冷やす?温める?正しい対処法を解説

寝違えたら冷やす?温める?正しい対処法を解説寝違えた時、冷やすべきか温めるべきか迷うことが多いですが、これは症状の時期によって使い分けるのが正解です。
発症直後の炎症が強い時期と、痛みが和らいできた時期とでは対処法が異なります。

間違ったケアは回復を遅らせる可能性もあるため、お風呂の入り方なども含めて正しい知識を身につけましょう。

発症直後(急性期)は冷湿布や氷で冷やすのが基本

発症から24〜48時間以内の、痛みや熱感が強い時期は「急性期」にあたります。
この段階では炎症を抑えることが最優先されるため、冷やすのが基本です。

冷湿布を貼るか、氷嚢や保冷剤をタオルで包んだものを痛む首の箇所に15〜20分程度当てて冷やしましょう。
冷やしすぎは血行不良の原因になるため、感覚がなくなったら一度外すようにしてください。

痛みが和らいできたら(慢性期)は蒸しタオルなどで温める

発症から2〜3日経ち、ズキズキとした激しい痛みが和らいできたら「慢性期」に入ります。
この時期は、温めて血行を促進し、硬くなった筋肉をほぐすことで回復を促します。
蒸しタオルやカイロを肩や首周りに当てたり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったりするのがおすすめです。

心地よいと感じる程度の温度で温め、血流を改善させましょう。
ただし、温めて痛みがぶり返す場合は、まだ炎症が残っているため冷やすケアに戻してください。

悪化は避けたい!寝違えた時のNG行動

寝違えの痛みを早く治したい一心で取る行動が、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。
特に、自己流のマッサージや無理なストレッチ、タイミングを間違えたお風呂の入り方は逆効果になる可能性が高いです。
回復を遅らせないためにも、やってはいけないNG行動をしっかり理解しておきましょう。

痛い部分を無理に揉んだりマッサージしたりする

痛みのある部分を揉みほぐしたくなりますが、炎症を起こしている筋肉を直接マッサージすると、傷ついた筋繊維をさらに傷つけ、炎症を悪化させる危険があります。
特に専門家ではない自己判断での強いマッサージは絶対に避けるべきです。
痛い箇所には触れず、安静にするか、専門家の指示を仰ぎましょう。

首周りには重要な神経も集まっています。

首をぐるぐる回すなどの自己流ストレッチ

痛みの原因となっている筋肉を無理に伸ばそうと、首をぐるぐる回したり、強く曲げたりする自己流のストレッチは危険です。
炎症が悪化するだけでなく、回復を大幅に遅らせる原因にもなります。
ストレッチを行う場合は、本記事で紹介した「脇の下ストレッチ」のように、痛む首に直接的な負担がかからない方法を、痛みのない範囲で慎重に行いましょう。

血行を促進しすぎる飲酒や長時間の入浴

アルコールの摂取や熱いお風呂での長時間の入浴は、血行を急激に促進させる作用があります。
発症直後の炎症が起きている時期にこれらを行うと、血流が良くなりすぎることで炎症が広がり、痛みや腫れが増す可能性があります。
急性期は飲酒を控え、入浴はシャワーで軽く済ませるか、ぬるめのお風呂にとどめておくのが賢明です。

ばね指を自分で治す方法|効果的なセルフケアとやってはいけないこと

こんな症状は要注意!病院を受診すべき寝違えのサイン

こんな症状は要注意!病院を受診すべき寝違えのサインほとんどの寝違えは数日で改善しますが、中には単なる筋肉の炎症ではない、危険な病気が隠れているケースもあります。
首の痛みに加えて、腕にしびれが出たり、頭痛や吐き気があったりする場合は注意が必要です。

腰など他の部位にも異常を感じる場合も含め、セルフケアで様子を見るのではなく、速やかに医療機関を受診すべきサインを解説します。

腕や手にしびれや痛みがある

首の痛みだけでなく、腕や手、指先にまでしびれや放散するような痛みが広がる場合は、首の骨(頚椎)の問題が疑われます。
代表的なものに「頚椎椎間板ヘルニア」や「頚椎症性神経根症」などがあり、これらは神経が圧迫されることで症状が現れます。
このような症状がある場合は、自己判断せずに整形外科を受診し、適切な診断と治療を受ける必要があります。

手首の感覚異常もサインの一つです。

激しい頭痛や吐き気を伴う

寝違えによる首の筋肉の緊張が頭痛を引き起こすことはありますが、今までに経験したことのないような激しい頭痛、ろれつが回らない、めまい、吐き気などを伴う場合は注意が必要です。
これらは髄膜炎や脳出血、くも膜下出血といった命に関わる重篤な病気のサインである可能性があります。

迷わず、すぐに脳神経外科や救急外来を受診してください。

2〜3日経っても痛みが全く改善しない

通常の寝違えであれば、安静にしていれば2〜3日で少しずつ痛みが和らいでいくことがほとんどです。
しかし、数日経っても痛みが全く軽くならない、あるいは日に日に悪化していく場合は、単なる寝違えではない可能性があります。
頚椎の病気や内臓疾患が原因で首に痛みが出ていることも考えられます。

腰の痛みなど他の症状も伴う場合は特に、一度整形外科で診察を受けましょう。

寝違えを繰り返さないための3つの予防策

寝違えを繰り返さないための3つの予防策一度寝違えを経験すると、癖になって繰り返してしまうことがあります。
再発を防ぐためには、日頃の生活習慣を見直すことが重要です。
特に、睡眠環境や体のケアが大きく関わってきます。

枕やマットレスといった寝具の選択、就寝前の簡単なストレッチ、体を冷やさない工夫など、首や肩に負担をかけないための具体的な予防策を3つ紹介します。

枕の高さやマットレスの硬さを見直す

睡眠中に首や肩に負担をかけないためには、体に合った寝具を選ぶことが非常に重要です。
枕が高すぎたり低すぎたりすると、首の骨が不自然なカーブを描き、筋肉に緊張を与えます。

理想は、仰向けで寝た時に背骨が自然なS字カーブを保てる高さです。
また、柔らかすぎるマットレスは腰が沈み込み、寝姿勢が崩れる原因になるため、適度な硬さで体を支えてくれるものを選びましょう。

就寝前に軽いストレッチで体の緊張をほぐす

日中のデスクワークやスマートフォンの使用で、首や肩周りの筋肉は知らず知らずのうちに緊張し、硬直しています。
その日のうちに筋肉の緊張をリセットするために、就寝前に軽いストレッチを取り入れるのが効果的です。

特に肩甲骨周りを意識して、腕を大きく回したり、背中で手を組んで胸を張ったりする動作は、血行を促進し、リラックスした状態で眠りにつく助けになります。

体を冷やさないように寝間着や室温を調整する

体が冷えると筋肉が硬直し、血行が悪くなるため、寝違えのリスクが高まります。
特に就寝中は体温が下がりやすいため、体を冷やさない工夫が必要です。
夏場でもエアコンの風が直接当たらないようにし、薄手の長袖を着るなどの対策を取りましょう。

冬場は寝室の温度を適切に保ち、保温性の高い寝間着を選ぶことが大切です。
就寝前にぬるめのお風呂で体を温めておくのも効果的です。

寝違えの治し方に関するよくある質問

ここでは、寝違えに関して多くの人が疑問に思う点について解説します。
湿布の効果や治るまでの期間、寝違えやすい人の特徴など、首や肩、時には腰の不調にもつながる寝違えに関するよくある質問にお答えします。

Q1.寝違えた時、首に湿布を貼るのは効果がありますか?

効果が期待できます。
湿布に含まれる消炎鎮痛成分が、炎症を起こしている首の筋肉に作用し、痛みを和らげます。
発症直後で熱感がある場合は冷湿布で炎症を抑え、痛みが落ち着いてきた慢性期には温湿布で血行を促進するのがおすすめです。

ただし、肌がかぶれやすい場合は長時間の使用を避けましょう。

Q2.寝違えは何日くらいで治りますか?

症状の程度によりますが、軽いものであれば2〜3日、長くても1週間程度で自然に回復することがほとんどです。
一瞬で完治するわけではありませんが、適切な応急処置を行えば、痛みは徐々に和らいでいきます。
1週間以上経っても痛みが改善しない、または悪化するようなら、他の原因も考えられるため医療機関を受診してください。

Q3.寝違えやすい人の特徴はありますか?

長時間同じ姿勢でいることが多いデスクワーカーや、日常的に猫背気味の人は、首や肩周りの筋肉が常に緊張しているため寝違えやすい傾向にあります。
また、ストレスや疲労の蓄積、運動不足による血行不良も原因の一つです。
合わない寝具の使用や、腰の不調が姿勢を歪ませ、結果的に首へ負担をかけている場合もあります。

まとめ

寝違えが起きた際は、まず楽な姿勢で安静にすることが基本です。
発症直後は冷やして炎症を抑え、痛みが和らいだら温めて血行を促します。
首を直接動かさずに済む脇の下のストレッチや、手のツボ押しは、痛みを緩和する応急処置として有効です。

自己流のマッサージや無理なストレッチは症状を悪化させるため避けるべきです。
強いしびれや痛みが長引く場合は、早めに専門医に相談しましょう。
日頃から肩や首のケアを心がけることが予防につながります。


ネットで予約

この記事の監修者

髙下葉月
大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。

【資格】
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー

【経歴】
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任

【SNS】
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/