妊娠後期の不眠の原因と5つの対策|赤ちゃんへの影響や不安も解消

妊娠後期の不眠の原因と5つの対策|赤ちゃんへの影響や不安も解消

妊娠後期に入り、夜なかなか眠れないと悩んでいませんか。
多くの妊婦が経験する不眠症ですが、その原因は一つではありません。

この記事では、妊娠後期の不眠につながる原因を解説し、今日から実践できる具体的な対策を5つ紹介します。
赤ちゃんへの影響に関する不安を解消し、少しでも穏やかなマタニティライフを送るための情報をお届けします。

妊娠後期の不眠は多くのママが経験すること|まずは安心してください

妊娠後期の不眠は、珍しいことではありません。
妊婦の不眠症の出現率については、29.0%とする調査報告もあります。
体の変化や出産への不安から眠れなくなるのは、多くの人が経験することです。

まずは「自分だけではない」と知り、過度に心配しすぎないことが大切です。
この時期の細切れ睡眠は、産後の授乳生活に向けた体の準備期間と捉えることもできます。

妊娠後期に眠れないのはなぜ?考えられる4つの原因

妊娠後期に眠れなくなる背景には、身体的・精神的な要因が複雑に絡み合っています。
大きくなったお腹による物理的な寝苦しさだけでなく、ホルモンバランスの変化や出産への不安も睡眠の質に影響を与えます。
ここでは、不眠を引き起こす主な原因を4つの側面に分けて具体的に見ていきましょう。

お腹が大きくなることによる身体的な変化

妊娠後期になると、大きくなった子宮がさまざまな身体的変化を引き起こし、不眠の直接的な原因となります。
子宮が膀胱を圧迫することで頻尿になり、夜中に何度もトイレで目が覚めてしまいます。

また、お腹の重みで寝返りが打ちにくく、腰や背中に痛みを感じることも寝苦しさにつながります。
さらに、横隔膜が押し上げられることによる息苦しさや、夜間に活発になる胎動も、睡眠を妨げる一因です。

出産や育児に対する精神的な不安

出産予定日が近づくにつれて、陣痛の痛みや無事に出産できるかといった不安が高まることがあります。
また、産後の育児に対するプレッシャーや、生活が大きく変わることへの戸惑いも、精神的なストレスの原因です。
これらの不安や緊張は、心と体を興奮させる交感神経を優位にしてしまい、リラックスして眠りにつくことを難しくします。

気持ちが落ち着かずイライラすることで、さらに寝つきが悪くなるという悪循環に陥るケースも少なくありません。

ホルモンバランスの乱れによる睡眠の質の低下

妊娠中は女性ホルモンの分泌量が大きく変動し、これが睡眠に影響を及ぼします。
妊娠後期には、プロゲステロンとエストロゲンはともに増加します。しかし、ホルモンバランスの変化が妊娠後期の睡眠に影響を与える可能性があり、全体的に睡眠の質が低下しやすくなります。

このホルモンバランスの変化により、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりといった症状が現れやすくなることがあります。

足のつり(こむら返り)やむくみによる不快感

妊娠後期には、こむら返りや足のむくみといったマイナートラブルが起こりやすく、これも不眠の原因となります。
こむら返りは、大きくなった子宮による血行不良や、カルシウム・マグネシウムといったミネラルの不足が関係していると考えられています。
特に夜間や明け方に突然の激激痛で目が覚めてしまうことがあります。
また、下半身の血流が滞ることで生じるむくみやだるさも不快感につながり、安眠を妨げる要因となるのです。

ママが眠れなくても大丈夫?赤ちゃんへの影響について解説

ママの睡眠不足が赤ちゃんに直接的な悪影響を及ぼすことは、基本的にはないとされていますが、ママ自身の心身には様々な影響を及ぼす可能性があります。例えば、産後うつ病のリスク上昇、自律神経の乱れ、頭痛、注意力の低下、免疫力の低下などが指摘されています。

ママが眠れていない間も、赤ちゃんはお腹の中で自分のペースで眠ったり起きたりを繰り返しています。

ただし、ママの睡眠不足が続くと、イライラしやすくなったり、不安を感じやすくなったりすることで、赤ちゃんの安全確保に影響を及ぼす可能性も示唆されています。そのため、過度に心配する必要はありませんが、不眠によるママのストレスが長時間続くと、血圧が上がるなど間接的な影響の可能性も指摘されています。リラックスして過ごすことを心がけ、睡眠不足を大きな悩みとして抱え込まないことが重要です。

【今日から試せる】妊娠後期の不眠を解消する5つの対策

つらい不眠を少しでも和らげるために、生活の中で実践できる対策は数多くあります。
ここでは、寝姿勢の工夫から日中の過ごし方まで、今日からすぐに取り組める具体的な対策を5つ紹介します。
自分に合った方法を見つけ、無理のない範囲で試してみてください。

【寝姿勢の工夫】抱き枕を活用してシムス位で寝てみよう

お腹が大きくなると、仰向けで寝るのが苦しくなります。
そんなときにおすすめなのが「シムス位」です。
体の左側を下にして横になり、上側の足を曲げて抱き枕やクッションの上に乗せることで、お腹の重さが分散されて楽になります。

この姿勢は、心臓に戻る大きな血管(下大静脈)の圧迫を防ぎ、血流を改善する効果も期待できます。
抱き枕を足で挟んだり背中に当てたりして、自分が最もリラックスできる姿勢を見つけるのが対策の第一歩です。

【寝る前の習慣】心と体をリラックスさせる入眠儀式

毎晩同じ時間にリラックスできる習慣を取り入れると、体が自然と眠りの準備を始めます。
就寝1〜2時間前に38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かる、温かいノンカフェインのハーブティーやホットミルクを飲む、軽いストレッチで体のこりをほぐすなどが有効です。

また、スマートフォンやテレビが発するブルーライトは脳を覚醒させるため、寝る1時間前には見るのをやめ、静かな音楽を聴いたり読書をしたりして穏やかに過ごすのが対策としておすすめです。

【日中の過ごし方】軽い運動で生活リズムを整える

夜に質の良い睡眠をとるためには、日中の過ごし方も重要です。
体調が良い日には、ウォーキングやマタニティヨガなどの軽い運動を取り入れると、適度な疲労感から寝つきが良くなります。
また、午前中に太陽の光を浴びることで体内時計が整い、夜の自然な眠気につながります。

昼寝をする場合は15時までに30分以内にとどめましょう。
仕事をしている場合も、休憩時間に散歩やストレッチをするなど、意識的に体を動かす対策が有効です。

【食生活の見直し】カフェインを避け、寝る前の食事に注意する

食事の内容や時間も睡眠の質に影響します。
コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなどに含まれるカフェインには覚醒作用があるため、特に午後以降は摂取を控えるのが賢明な対策です。
また、寝る直前に食事を摂ると、消化活動のために胃腸が働き続け、眠りが浅くなる原因になります。

夕食は就寝の3時間前までには済ませ、消化の良いメニューを選ぶように心がけましょう。
空腹で眠れない場合は、温かいスープやホットミルクなどがおすすめです。

【寝室の環境作り】快適に眠るための温度・湿度・光を調整する

安心して眠るためには、寝室の環境を整える対策も欠かせません。
快適だと感じる温度(夏は26〜28℃、冬は16〜20℃前後が目安)と湿度(50〜60%)を保つように、エアコンや加湿器で調整しましょう。

照明は、暖色系の間接照明などを活用して眠る前から光量を落とし、脳の興奮を鎮めます。
外の光が気になる場合は、遮光カーテンを利用するのも一つの方法です。
静かで落ち着ける空間を作り、心身ともにリラックスできる環境を整えましょう。

どうしても眠れない夜の過ごし方|無理に寝ようとしないことも大切

ベッドに入っても目が冴えてしまう夜は、「眠らなければ」と焦る気持ちがさらなるストレスとなり、逆効果になることがあります。
そんな時は、思い切って一度ベッドから出てみましょう。
無理に寝ようとするのではなく、リビングで静かな音楽を聴いたり、ノンカフェインの温かい飲み物を飲んだり、リラックスできる本を読んだりして過ごすのも有効な対策です。

自然と眠気を感じてから再び布団に入るようにすると、スムーズに入眠できる場合があります。

つらい不眠が続くときは医師へ相談|睡眠薬や漢方の使用は自己判断NG

セルフケアを試しても不眠症がつらい場合や、日中の活動に支障が出るほど眠れない日が続く場合は、一人で抱え込まずにかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。
自己判断で市販の睡眠薬やサプリメントを服用することは、お腹の赤ちゃんへの影響を考えると非常に危険です。

医師に相談すれば、妊娠中でも比較的安全に使える漢方薬などを処方してもらえる可能性があります。
専門家のアドバイスを受け、適切な対処をすることが大切です。

妊娠後期の不眠に関するよくある質問

ここでは、妊娠後期の不眠に悩む多くの妊婦から寄せられる質問とその回答をまとめました。
不安や疑問を解消するための参考にしてください。

Q1.不眠はいつから始まって、いつまで続くことが多いですか?

個人差はありますが、妊娠後期(妊娠8ヶ月頃)から不眠症の症状が出始め、出産まで続くことが多いです。
お腹が大きくなることによる身体的な負担やホルモンの変化が主な原因で、産後も授乳や育児でしばらくは睡眠リズムが不規則になりがちです。

Q2.細切れ睡眠は産後の授乳の練習になるというのは本当ですか?

はい、そのように捉えることができます。
産後は2〜3時間おきの頻回授乳が始まるため、まとまった睡眠をとるのは難しくなります。
妊娠後期に睡眠が浅くなり、細切れになるのは、体がそのリズムに備えるための自然な準備段階だという考え方があります。

Q3.夫(パートナー)に協力してもらえることはありますか?

不安な気持ちを聞いてもらうだけでも、精神的な負担は軽くなります。
具体的な協力としては、足や腰のマッサージをしてもらったり、家事の分担を増やしてもらったりすることが挙げられます。
身体的な不調やイライラからくる頭痛など、つらい症状を正直に伝え、コミュニケーションをとることが重要です。

まとめ

妊娠後期の不眠症は、多くの妊婦が経験する自然な体の変化の一つです。
その原因は身体的な負担やホルモンバランス、精神的な不安など多岐にわたります。

まずは「自分だけではない」と安心し、寝姿勢の工夫やリラックスできる習慣を取り入れるなど、自分に合った対策を試してみてください。
どうしてもつらい時は無理をせず、パートナーや医師に相談しながら、穏やかな気持ちで出産の日を迎えましょう。


 
大島はり灸院は完全予約制です。

この記事の監修者

髙下葉月
大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。

【資格】
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー

【経歴】
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任

【SNS】
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/