寝起きに足がつる、ずっと痛い原因は?治らない痛みの対処法と病気の可能性

寝起きに足がつる、ずっと痛い原因は?治らない痛みの対処法と病気の可能性

寝起きに突然襲われる激しい痛み、足がつる症状は多くの人が経験します。
その痛みが引かずにずっと続く場合、不安を感じるものです。
この記事では、寝起きに足がつる痛みが長引く原因を解説し、すぐにできる対処法から、繰り返さないための予防策、そして背景に隠れている可能性のある病気について詳しく説明します。

寝起きに足がつった後も痛みが続く…これって大丈夫?

朝、足がつった後の痛みがなかなか消えない場合、それは筋肉が微細な損傷を起こしているサインかもしれません。
急激な筋肉の収縮によって、軽い肉離れのような状態になり、痛みが持続することがあります。
一度きりであれば過度な心配は不要ですが、頻繁に繰り返す、または痛みが悪化するようであれば注意が必要です。

まずは適切な応急処置を行い、痛みの原因を探ることが大切になります。

【応急処置】足がつった後の長引く痛みを和らげる3つの方法

足がつった後の痛みが長引く場合、まずは硬直した筋肉を適切にケアすることが重要です。特にふくらはぎや足の指に残った痛みを和らげるには、血行を促進し、筋肉の緊張を解きほぐす必要があります。ここでは、自宅で簡単にできるケア方法をいくつか紹介します。痛みの程度に合わせて、無理のない範囲で試してみてください。

まずは焦らずゆっくり筋肉を伸ばすストレッチ

足がつった後の痛みが続くのは、筋肉が強く収縮したままで硬直していることが一因です。
そのため、ゆっくりと筋肉を伸ばすストレッチが有効です。
なぜなら、ストレッチによって筋肉の緊張が和らぎ、血流が改善されるからです。

ふくらはぎがつった場合は、壁に両手をつき、痛む方の足を後ろに引いてアキレス腱をゆっくり伸ばします。
足の指がつった場合は、座った状態で足の指を手でつかみ、ゆっくりと手前に引き寄せましょう。
いずれも「痛気持ちいい」と感じる程度で30秒ほど維持するのがポイントです。

痛む部分を優しくマッサージして血行を促進する

痛みが残っている部分を優しくマッサージすると、血行がよくなり、痛みの原因となる疲労物質の排出が促されます。
強い力で揉むと、かえって筋肉の損傷を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
手のひら全体を使い、心臓に向かってさするように、ふくらはぎや太ももを優しくなで上げましょう。

毎日続けることで筋肉がほぐれやすくなります。
オイルやクリームを使うと滑りがよくなり、肌への負担も軽減できます。
痛みが強い場合は無理に行わず、さする程度にとどめてください。

蒸しタオルやカイロで温めて筋肉の緊張をほぐす

筋肉の緊張やこわばりには、温めるケアが効果的です。
蒸しタオルやカイロ、ぬるめのお湯を入れたペットボトルなどを痛む部分に当てて温めましょう。
血行が促進され、硬くなった筋肉がリラックスし、痛みが緩和されます。

お風呂にゆっくり浸かるのも全身の血流改善につながるためおすすめです。
ただし、つった直後で熱感や腫れがひどい場合は、炎症を起こしている可能性も考えられます。
その際は温めるのを避け、まずは冷やす処置を優先してください。

なぜ?寝起きに足がつり、痛みがずっと続く4つの原因

寝起きに足がつり、その後の痛みが長引く背景には、複数の原因が考えられます。
単に筋肉が疲労しているだけでなく、就寝中の体の状態が大きく影響しています。
ここでは、痛みがずっと続く主な4つの原因について解説します。
自身の生活習慣と照らし合わせながら、原因を探ってみましょう。

筋肉の微細な断裂(肉離れ)を起こしている可能性

足がつる「こむら返り」は、筋肉が異常に強く収縮する現象です。
通常のこむら返りであれば痛みは数分で治まりますが、痛みが数日間続く場合は、こむら返りとは異なる原因も考えられます。
特に運動不足で筋肉が硬くなっている場合に起こりやすいです。

就寝中の水分不足による血液の滞り

人は寝ている間にコップ1杯分以上の汗をかくと言われており、知らず知らずのうちに体は水分不足の状態に陥りがちです。
体内の水分が不足すると、血液の粘度が高まり、いわゆる「ドロドロ血」の状態になります。
これにより血行が悪化し、筋肉に必要な酸素や栄養素が届きにくくなるだけでなく、疲労物質も溜まりやすくなります。

この血行不良が、筋肉の異常な収縮を引き起こし、足がつる原因となるのです。
また、回復も遅れるため、痛みが長引きやすくなります。

マグネシウムなどミネラル不足による筋肉の異常収縮

筋肉の正常な収縮と弛緩には、カルシウムやマグネシウム、カリウムといったミネラルが重要な役割を果たしています。
これらのミネラルは、神経からの指令を筋肉に伝えたり、筋肉の興奮を鎮めたりする働きを担います。

特にマグネシウムが不足すると、筋肉が過剰に興奮しやすくなり、けいれんを起こしやすくなります。
偏った食生活や過度なダイエット、大量の発汗などによってミネラルバランスが崩れると、寝ている間のわずかな刺激でも足がつりやすくなり、痛みが続く一因となります。

体の冷えによる血行不良と筋肉の硬直

就寝中に足元が冷えると、血管が収縮して血行が悪くなります。

血行不良に陥った筋肉は硬直しやすく、柔軟性を失った状態になります。

特に明け方は一日のうちで最も気温が下がる時間帯であり、体が冷えやすいタイミングです。

このような状態で寝返りを打つなど、急に筋肉に力が入ると、硬直した筋肉が正常に伸び縮みできずに異常な収縮を起こし、足がつってしまいます。

冷えは血行不良を招き、筋肉の回復を遅らせるため、痛みが長引く原因にもなります。

ただのこむら返りじゃない?痛みが続く場合に考えられる病気

寝起きの足のつりが頻繁に起こり、痛みが長く続く場合、それは単なる体調の問題ではなく、何らかの病気が背景に隠れているサインかもしれません。
特に、生活習慣の改善を試みても症状が良くならない場合は注意が必要です。
ここでは、足のつりを引き起こす可能性のある代表的な病気を紹介します。

足の血管に異常が起こる「下肢静脈瘤」

下肢静脈瘤は、足の静脈にある血液の逆流を防ぐための弁がうまく機能しなくなり、血液が足に滞ってしまう病気です。
血液の循環が悪くなることで、足のだるさや重さ、むくみといった症状が現れます。

そして、この血行不良が原因で筋肉に十分な酸素や栄養が行き渡らず、老廃物が溜まりやすくなるため、こむら返りを頻繁に引き起こします。
足の血管がボコボコと浮き出て見えるのが特徴ですが、見た目に変化がない隠れ静脈瘤もあるため、足のだるさや頻繁なこむら返りがある場合は注意が必要です。

神経が圧迫される「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」

腰にある背骨の問題が、足のつりの原因となることもあります。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る神経が圧迫される病気です。
腰から足にかけて伸びている神経が圧迫されると、神経の伝達に異常が生じ、足にしびれや痛み、そして筋肉の異常なけいれんである「こむら返り」が起こりやすくなります。

特に寝ている間は、姿勢によって神経の圧迫が強まることがあり、寝起きの症状につながりやすいです。
腰痛や足のしびれを伴う場合は、これらの病気を疑う必要があります。

血糖値が影響する「糖尿病」の神経障害

糖尿病によって高血糖の状態が長く続くと、全身の血管や神経がダメージを受けます。
特に、体の末端にある細い血管や末梢神経は影響を受けやすく、「糖尿病神経障害」という合併症を引き起こすことがあります。

この神経障害が起こると、神経の信号伝達がうまくいかなくなり、足のしびれや感覚の鈍化、そして筋肉の異常なけいれんであるこむら返りが頻発するようになります。
のどの渇きや頻尿、体重減少といった糖尿病の初期症状とともに、足のつりが増えた場合は注意が必要です。

ミネラルバランスが崩れる「腎臓病」や「肝臓病」

腎臓や肝臓は、体内の水分量やミネラルバランスを調整する重要な役割を担っています。
そのため、腎臓病や肝硬変といった病気によってこれらの臓器の機能が低下すると、体内のミネラルバランスが崩れやすくなります。
筋肉の正常な働きに必要なカルシウムやマグネシウムなどの調整がうまくいかなくなり、筋肉のけいれん、つまりこむら返りが起こりやすくなります。

特に人工透析を受けている方は、体内の水分やミネラルが急激に変化するため、高頻度でこむら返りを起こすことが知られています。

こんな症状は要注意!病院を受診すべきサイン

ほとんどの足のつりは一過性ですが、中には医療機関での診断が必要なケースもあります。
痛みが長引いたり、他の症状を伴ったりする場合は、背景に病気が隠れている可能性も否定できません。
ここでは、セルフケアで様子を見ずに病院を受診すべき危険なサインについて解説します。

痛みが日に日に強くなる、または1週間以上続く

足がつった後の痛みは、通常2〜3日から長くても1週間程度で自然に軽快していきます。
痛みが引くどころか日に日に強くなる場合や、1週間以上経っても全く改善が見られない場合は注意が必要です。
これは、単なる筋肉の微細な損傷ではなく、重度の肉離れを起こしていたり、血行障害や神経系の問題など、他の原因が隠れていたりする可能性があります。

痛みの程度が悪化したり、長引いたりする際は、自己判断で放置せず、専門医の診察を受けることを推奨します。

足のしびれやむくみ、変色を伴う

足がつった後の痛みに加えて、しびれやむくみ、皮膚の色が紫色や赤黒っぽく変わるなどの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
これらの症状は、血管や神経に何らかの異常が起きているサインです。

例えば、しびれは椎間板ヘルニアなどの神経圧迫、むくみや変色は下肢静脈瘤や、より緊急性の高い深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)などの可能性を示唆します。
単なるこむら返りとは異なる、重大な病気の兆候であるため、早急な対応が必要です。

歩行が困難になるほどの痛みがある

足がつった後の痛みが非常に強く、体重をかけることができない、あるいは歩くのが困難なほどの状態であれば、速やかに病院を受診するべきです。
このレベルの痛みは、筋肉が広範囲にわたって損傷している重度の肉離れや、アキレス腱断裂などの外傷、あるいは骨や関節の異常が原因である可能性が考えられます。

日常生活に大きな支障をきたすほどの痛みは、放置すると回復が遅れたり、後遺症が残ったりするリスクもあるため、我慢せずに整形外科などの専門医に相談してください。

何科を受診すればいい?まずは整形外科へ相談を

「足がつって痛みが続く場合、何科に行けばいいのか」と迷うかもしれません。
まずは、筋肉や骨、神経の専門である「整形外科」を受診するのが第一選択です。
整形外科では、問診や触診、必要に応じてレントゲンや超音波(エコー)検査などを行い、肉離れや神経の圧迫、骨の異常がないかを診断します。

そこで整形外科的な問題が見つからない場合や、下肢静脈瘤、糖尿病、腎臓病など内科的な病気が疑われる際には、循環器内科や内分泌内科など、適切な診療科を紹介してもらえるでしょう。

寝起きのつらい痛みを繰り返さないための予防策

つらい足のつりは、日々の少しの心がけで予防することが可能です。
一度きりの応急処置だけでなく、再発させないための生活習慣を身につけることが大切です。
ここでは、今日から始められる簡単で効果的な予防策を4つ紹介します。

継続することで、寝起きの不快な痛みから解放されることを目指しましょう。

就寝前のコップ1杯の水を習慣にする

就寝中の水分不足は、足がつる大きな原因の一つです。
寝る前にコップ1杯(約200ml)の水を飲む習慣をつけましょう。
これにより、睡眠中に汗で失われる水分をあらかじめ補給し、血液がドロドロになるのを防ぎます。

血行がスムーズに保たれることで、筋肉のけいれんを予防できます。
冷たい水は体を冷やす可能性があるため、常温の水や白湯がおすすめです。
ただし、コーヒーや緑茶、アルコールなど利尿作用のある飲み物は、かえって脱水を招くため就寝前は避けるようにしてください。

栄養バランスの良い食事でミネラルを補給する

筋肉の正常な働きを支えるマグネシウム、カルシウム、カリウムといったミネラルを日々の食事から十分に摂取することが重要です。
マグネシウムは豆腐や納豆などの大豆製品、わかめなどの海藻類、アーモンドなどのナッツ類に豊富です。
カルシウムは牛乳やヨーグルトなどの乳製品、小魚に多く含まれます。

カリウムは、ほうれん草やアボカド、バナナなどに豊富です。
これらの食材をバランス良く食事に取り入れ、インスタント食品や偏った食事を避けることが、足のつりを予防する体づくりにつながります。

寝る前5分の簡単ストレッチで筋肉をほぐす

一日の活動で硬くなった筋肉を、寝る前にほぐしておくことも効果的な予防策です。
特に、こむら返りが起こりやすいふくらはぎの筋肉やアキレス腱をゆっくりと伸ばしましょう。
ベッドに座って足の指をゆっくり手前に引いたり、壁に向かってアキレス腱を伸ばしたりする簡単なストレッチを5分程度行うだけで、筋肉の柔軟性が高まり、血行も促進されます。

筋肉がリラックスした状態で眠りにつくことで、就寝中の急な筋肉の収縮を防ぐことができます。

服装や寝具を工夫して下半身を冷やさない

体の冷え、特に足元の冷えは血行不良を招き、足がつる原因となります。
就寝中の冷え対策を徹底しましょう。
夏場でもクーラーの風が直接足に当たらないように寝る位置を工夫したり、薄手の掛け布団やタオルケットでお腹から下を覆ったりすることが大切です。

冬場は、レッグウォーマーや締め付けの少ないゆったりとした靴下を履くのがおすすめです。
また、湯船にしっかり浸かって体を芯から温めてから眠りにつくことも、全身の血行を良くし、質の高い睡眠と足のつり予防につながります。

寝起きの足のつりや長引く痛みに関するよくある質問

ここでは、寝起きの足のつりや、その後に続く痛みに関して、多くの方が抱える疑問についてお答えします。
湿布や市販薬の使い方、症状を放置するリスクなど、気になる点を確認して適切な対応に役立ててください。

Q1. 足がつった後の痛みに湿布は効果がありますか?

はい、痛みの状態に応じて効果が期待できます。
熱感や腫れがある場合は、炎症を抑える消炎鎮痛成分を含んだ冷湿布を使用してください。

一方で、慢性的な筋肉のこわばりや鈍い痛みが続く場合は、血行を促進する温湿布が適しています。
どちらを選ぶか迷った際は、薬剤師に相談すると良いでしょう。

Q2. 痛みがひどい場合、すぐに飲める市販薬はありますか?

筋肉の異常なけいれん自体を鎮める効果がある漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が有効です。
また、つった後の痛みが筋肉痛に似ているため、アセトアミノフェンやロキソプロフェンなどが含まれる一般的な解熱鎮痛薬も痛みの緩和に役立ちます。
ただし、これらは一時的な対処法であり、症状が続く場合は医療機関の受診を検討してください。

Q3. 毎日足がつるのですが、放置しても大丈夫ですか?

毎日足がつる状態を放置するのは推奨できません。
頻繁に繰り返す場合、単なる水分・ミネラル不足が慢性化しているだけでなく、下肢静脈瘤や糖尿病、神経系の疾患など、何らかの病気が隠れている可能性があります。

まずは生活習慣を見直し、それでも改善しない場合は、一度整形外科などの医療機関で原因を調べてもらうことが重要です。

まとめ

寝起きに足がつり、その痛みが長引く原因は、就寝中の水分不足やミネラル不足、体の冷えによる血行不良が重なり、筋肉が微細な損傷を起こしていることが考えられます。
まずはストレッチやマッサージ、温めるなどの応急処置で痛みを和らげましょう。
再発防止には、就寝前の水分補給や栄養バランスの取れた食事、体を冷やさない工夫が有効です。

しかし、痛みが1週間以上続く、しびれやむくみを伴うなどの場合は、整形外科などの医療機関を受診し、背景に病気が隠れていないか確認することが必要です。


 
大島はり灸院は完全予約制です。

この記事の監修者

髙下葉月
大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。

【資格】
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー

【経歴】
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任

【SNS】
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/