妊娠後期のこむら返りの激痛!すぐできる対処法と原因・予防策

こむら返りとは、主にふくらはぎの筋肉が突然、強い痛みを伴って痙攣する状態のことです。
特に妊娠中は、ホルモンバランスの変化や急激な体重増加、栄養不足などが重なり、多くの妊婦がこのつらい症状に悩まされます。
突然の激痛で夜中に目が覚めてしまうことも少なくありません。
この記事では、妊娠後期のつらいこむら返りの原因と、激痛が起きたときにすぐできる対処法、そして再発を防ぐための具体的な予防策について詳しく解説します。
【緊急】妊娠後期のこむら返り!激痛をその場で和らげる即効対処法
妊娠後期にこむら返りの激痛が起きた際は、慌てずに適切な対処法を実践することが重要です。
まずは、硬直している筋肉をゆっくりと伸ばし、緊張を和らげることから始めましょう。
痛みが少し落ち着いたら、筋肉を優しくほぐしたり、温めたりすることで血行が促進され、痛みの緩和につながります。
ここでは、夜中に突然足がつってしまった時でも、その場でできる即効性のある3つのステップを紹介します。
ゆっくりつま先を自分の方へ引いてふくらはぎを伸ばす
こむら返りが起きたら、まずは痙攣しているふくらはぎの筋肉をゆっくりと伸ばすストレッチが有効です。
慌てて強く伸ばすと筋肉を痛める可能性があるため、じわじわと時間をかけて行いましょう。
椅子に座るか、床に足を伸ばして座り、痛む方の足のつま先をゆっくりと自分の体の方へ引き寄せます。
手でつま先を引くのが難しい場合は、壁に足の裏を押し付けたり、タオルをつま先に引っかけて手前に引いたりする方法も効果的です。
筋肉が伸びているのを感じながら、痛みが和らぐまで数十秒間その姿勢を保ちます。
痛みが少し引いたら優しく筋肉をほぐす
ストレッチで激しい痛みが少し和らいだら、次は硬くなった筋肉を優しくほぐすマッサージを取り入れましょう。
痙攣が起きたふくらはぎを、両手で包み込むように持ち、心臓に向かってゆっくりとさすり上げます。
強い力で揉むと、かえって筋肉を傷つけてしまう恐れがあるため、あくまで「優しくなでる」「さする」程度に留めることが重要です。
筋肉の緊張がほぐれ、血行が促進されることで、痛みがさらに緩和され、筋肉の回復を助けます。
痛みがぶり返さないように、心地よいと感じる強さで行ってください。
ホットタオルなどで足を温めて血行を良くする
筋肉の痙攣が落ち着いたら、患部を温めて血行を促進する対処法も効果的です。
温めることで筋肉の緊張が和らぎ、痛みの原因となっている疲労物質が排出されやすくなります。
水で濡らして軽く絞ったタオルを電子レンジで温めて作るホットタオルや、カイロ、湯たんぽなどをふくらはぎに当てましょう。
また、洗面器にお湯を張って足湯をしたり、シャワーで直接温かいお湯をかけたりするのも良い方法です。
熱すぎるお湯は火傷の危険があるため、心地よいと感じる温度に調節することが大切です。
なぜ妊娠後期に足がつりやすい?考えられる3つの主な原因
妊娠後期になると、多くの妊婦がこむら返りを経験しやすくなります。この背景には、妊娠期特有の身体的な変化が大きく関係しています。お腹の赤ちゃんが成長するにつれて、母体の栄養バランスや血液循環、筋肉への負担に変化が生じ、それらが複合的に作用することで、足の筋肉が痙攣しやすい状態になるのです。ここでは、妊娠後期にこむら返りが頻発する主な原因を3つの側面から解説します。
赤ちゃんに栄養を送ることで起こるカルシウム・マグネシウム不足
こむら返りの原因の一つに、ミネラル不足が挙げられます。
特にカルシウムとマグネシウムは、筋肉の収縮や弛緩をスムーズに行うために不可欠な栄養素です。
妊娠後期になると、お腹の赤ちゃんの骨や歯を形成するために、母体から多くのカルシウムが優先的に送られます。
また、マグネシウムも同様に赤ちゃんの発育に使われるため、妊婦自身がこれらのミネラル不足に陥りやすくなります。
この結果、筋肉の異常な興奮を抑制できなくなり、痙攣、つまりこむら返りが起こりやすくなるのです。
大きくなったお腹で血管が圧迫され下半身の血行が悪くなる
妊娠後期に入ると、子宮が大きくなることで骨盤内の太い血管(特に下大静脈)が圧迫されます。
この圧迫が原因で、心臓へ戻るはずの血液の流れが滞り、下半身全体の血行が悪化します。
血行不良に陥ると、筋肉に必要な酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなり、同時に疲労物質が溜まりやすくなります。
このような状態は、筋肉が正常に機能するのを妨げ、痙攣を引き起こす直接的な原因となります。
特に、就寝中は長時間同じ姿勢でいることが多く、さらに血流が滞りやすくなるため、夜間にこむら返りが頻発する傾向があります。
体重の増加でふくらはぎの筋肉に疲労が溜まりやすくなる
妊娠後期には体重が大幅に増加し、大きくなったお腹を支えるために体の重心も変化します。
これにより、体を支える足、特にふくらはぎの筋肉には常に大きな負担がかかることになります。
日中の活動で蓄積された筋肉疲労が十分に回復しないまま夜を迎えると、筋肉が過緊張状態となり、就寝中の些細な動きをきっかけに痙攣を起こしやすくなります。
普段運動習慣がない場合や、立ち仕事が多い場合は特に筋肉への負荷が大きくなるため、こむら返りのリスクが高まります。
あの激痛を繰り返さない!今日からできるこむら返りの5つの予防策
突然の激痛を伴うこむら返りは、一度経験すると再発への不安が大きくなるものです。
しかし、日々の生活習慣を少し見直すことで、そのリスクを大幅に減らすことが可能です。
こむら返りの主な原因である栄養不足、血行不良、筋肉疲労を解消するための対策を意識的に取り入れることが予防の鍵となります。
ここでは、今日からすぐに始められる5つの具体的な予防策を紹介し、快適なマタニティライフをサポートします。
食事からマグネシウムやカルシウムを意識的に摂取する
こむら返りの予防として、筋肉の働きを調整するミネラルの摂取は非常に重要です。
特に不足しがちなカルシウムとマグネシウムを食事から積極的に摂る対策を心がけましょう。
カルシウムは牛乳やヨーグルトなどの乳製品、小魚、豆腐などに多く含まれています。
一方、マグネシウムはほうれん草などの葉物野菜、ナッツ類、海藻類から摂取できます。
これらの食材をバランス良く日々の献立に取り入れることで、筋肉が痙攣しにくい体づくりにつながります。
サプリメントを利用する際は、必ずかかりつけの医師に相談してからにしましょう。
レッグウォーマーや着圧ソックスで足首を冷やさない
体の冷えは血行不良を招き、こむら返りを引き起こす大きな要因となります。
特に足首は脂肪が少なく冷えやすい部位なので、重点的に温める対策が予防につながります。
レッグウォーマーや厚手の靴下を着用し、足元を常に温かく保つようにしましょう。
また、日中のむくみ対策も兼ねて、妊婦用の着圧ソックスを活用するのも効果的です。
適度な圧力が血流をサポートし、足に疲労物質が溜まるのを防ぎます。
就寝時だけでなく、日中から冷え対策を意識することが、夜間のこむら返り予防には不可欠です。
寝る前に足湯やマッサージで血行を促進する
一日の終わりに足の疲れをリセットする習慣は、こむら返りの予防に非常に効果的です。
就寝前にぬるめのお湯で10分から15分ほど足湯をすると、足全体の血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。
その後のマッサージもおすすめです。
足裏からふくらはぎ、太ももに向かって、優しくなでるようにマッサージを行い、血液やリンパの流れを促しましょう。
リラックス効果も得られるため、安眠にもつながります。
ただし、痛みを感じるほど強く揉むのは避け、心地よいと感じる範囲で行うことが大切です。
脱水を防ぐためにこまめに水分を補給する
体内の水分が不足すると血液の粘度が高まり、血行が悪くなるため、こむら返りを起こしやすくなります。
また、水分不足は体内の電解質バランスの乱れにもつながり、筋肉の正常な収縮を妨げる原因となります。
そのため、意識的に水分を摂る対策が予防には欠かせません。
一度に大量に飲むのではなく、一日を通してこまめに水分補給することを心がけましょう。
特に、汗をかきやすい入浴後や、長時間水分が摂れない就寝の前後には、コップ一杯の水を飲む習慣をつけると効果的です。
カフェインの入っていない麦茶や白湯がおすすめです。
適度なウォーキングで筋力低下を防ぎ血流を改善する
妊娠中の運動不足は、筋力の低下や血行不良を招き、こむら返りの原因となることがあります。体調が良い日には、医師に相談の上で適度なウォーキングを取り入れるのがおすすめです。
ウォーキングは、ふくらはぎの筋肉を適度に使い、ポンプ機能を高めることで全身の血流を改善する効果的な予防対策です。個人の体調や妊娠週数に合わせて、無理のない範囲で継続できる時間と頻度で取り入れることを目標にしましょう。例えば、アメリカ産婦人科学会では、妊娠中に週に最低150分の中強度の有酸素運動が理想的とされています。運動習慣をつけることで、体重管理やストレス解消にもつながり、より健康的なマタニティライフを送ることができます。
ただのこむら返りじゃない?注意すべき危険な症状と受診の目安
妊娠中のこむら返りは一般的な症状ですが、中には注意が必要なケースも存在します。
痛みの持続時間や、ふくらはぎの状態によっては、単なる筋肉の痙攣ではなく、肉離れや深部静脈血栓症といった他の病気が隠れている可能性も考えられます。
これらの症状を見逃すと重篤な事態につながる恐れもあるため、いつもと違うと感じたら、早めに医療機関を受診することが重要です。
ここでは、危険な症状とその受診目安について解説します。
こむら返りの痛みが翌日以降も続く場合
通常、こむら返りの痛みは数分で治まり、長くても数時間後には軽快します。
しかし、痛みが翌日以降も続いたり、歩くたびにふくらはぎに痛みを感じたりする場合は、筋肉が断裂する「肉離れ」を起こしている可能性があります。
肉離れは、筋肉が急激に収縮した際に、その力に耐えきれずに損傷してしまう状態です。
痛みが引かない、あるいは悪化するようなら、自己判断で様子を見ずに、かかりつけの産婦人科や整形外科に相談し、適切な診断と治療を受けるようにしてください。
ふくらはぎに赤みや腫れ、熱っぽさがある場合
こむら返りが起きた後、ふくらはぎに明らかな赤みや腫れ、触ったときに熱っぽさを感じる場合は特に注意が必要です。
これらの症状は、「深部静脈血栓症」のサインである可能性があります。
これは、足の深い部分にある静脈に血の塊(血栓)ができてしまう病気で、妊娠中は血液が固まりやすくなるためリスクが高まります。
この血栓が血流に乗って肺に達すると、命に関わる肺塞栓症を引き起こすこともあります。
肉離れとの区別が難しいため、このような症状が見られたら直ちに医療機関を受診しましょう。
歩けないほどの激痛が続く場合
こむら返りの痛みは非常に強いものですが、ストレッチなどで対処すれば通常は徐々に和らぎます。
しかし、対処法を試みても一向に痛みが引かず、歩行が困難なほどの激痛が続く場合は、重度の肉離れや、前述の深部静脈血栓症など、緊急性の高い状態が考えられます。
我慢できる範囲を超えた痛みを感じる際には、決して無理をせず、すぐに整形外科や血管外科、または救急外来を受診することを検討してください。専門家による適切な診断が、深刻な事態を防ぐために不可欠です。
妊娠後期のこむら返りに関するよくある質問
妊娠後期のこむら返りは、多くの妊婦が経験する悩みであるため、さまざまな疑問や不安が寄せられます。
お腹の赤ちゃんへの影響や、具体的な予防策、治療法について知りたいという声は少なくありません。
ここでは、そうした疑問の中でも特に多く寄せられる質問について、簡潔に回答します。
正しい知識を持つことで、余計な不安を解消し、適切に対処できるようになります。
Q1.こむら返りが起きてもお腹の赤ちゃんに影響はありませんか?
こむら返りが起きても、お腹の赤ちゃんに直接的な影響はありません。
こむら返りは母体の足の筋肉が痙攣する症状であり、子宮の収縮とは関係がないため、赤ちゃんが苦しくなったりすることはないので安心してください。
ただし、激痛によるストレスや睡眠不足が続くと母体の負担になるため、適切な対処や予防を行うことが大切です。
Q2.こむら返りの予防に効果的な食べ物や飲み物はありますか?
筋肉の働きを助けるカルシウムやマグネシウムが豊富な食品が予防に効果的です。
カルシウムは牛乳や小魚、マグネシウムはほうれん草や豆腐、ナッツ類に多く含まれます。
両方をバランス良く含むバナナもおすすめです。
飲み物は、血行を促進し、脱水を防ぐために、カフェインを含まない麦茶や白湯をこまめに摂取すると良いでしょう。
Q3.病院で処方される漢方薬(芍薬甘草湯)は飲んでも大丈夫ですか?
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、筋肉の痙攣を和らげる効果があり、こむら返りの対策として産婦人科で処方されることがある漢方薬です。
医師の診断のもとで処方されたものであれば、用法・用量を守って服用することは問題ありません。
ただし、自己判断での購入や服用は絶対に避け、必ずかかりつけの医師に相談してください。
まとめ
妊娠後期のこむら返りは、多くの妊婦が経験する一般的な症状ですが、その激痛は非常につらいものです。
突然の痛みには、まずふくらはぎをゆっくり伸ばすストレッチで対処し、日頃からミネラル摂取や冷え対策、適度な運動を心がけることで予防が可能です。
ほとんどの場合は心配ありませんが、痛みが長引いたり、腫れや赤みを伴ったりする際は、速やかにかかりつけの医師に相談することが重要です。
正しい知識を持って、適切に対処しながら残りのマタニティライフを健やかに過ごしましょう。
髙下葉月 【資格】 【経歴】 【SNS】この記事の監修者

大島はり灸院 院長。
呉竹鍼灸柔整専門学校卒業。
高校卒業後から5年間、鍼灸院・介護施設にて臨床経験を積む。
資格取得後は本八幡鍼灸院に入社し、2022年に系列院である大島はり灸院の院長に就任。
現在は妊娠中・産後ケアを中心に、逆子・マタニティ腰痛・肩こり・頭痛・むくみなど幅広い不調に対応している。
はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、トコちゃんベルトアドバイザー
呉竹鍼灸柔整専門学校 卒業(https://www.kuretake.ac.jp/)
本八幡鍼灸院入社
大島はり灸院院長就任
インスタグラム:https://www.instagram.com/oojimaharikyuin/?hl=ja
アメーバブログ:https://ameblo.jp/oojima-harikyu/






